河岸林保全事業 2015年活動報告
現地カウンターパートNGOのASFLORA(アマゾン森林友の協会)の協力を得て実施してしているアマゾン地域での河岸林保全事業は3年目となりました。
今年度は、昨年にアグロフォレストリーの展示圃場(約0.6 ha)を設置したパラ州アバエテトゥーバ市サンジョアンバチスタ集落Raimundo 氏の地域を現地指導員が定期的に訪問し、展示圃場や養魚場の改善指導を行いました。また、新たな地域でのアグロフォレストリー普及を図るため、アバエテ川イタウアスー支流の湿地帯農家Andre氏の土地に新たな展示圃場(約 0.6 ha)を設置、カカオ、アサイー、バナナなどの樹種 800 本 を混植するとともに現地指導員が近隣集落を訪問、アグロフォレストリーの意義を説明するなど普及啓発も続けました。
そして10月29日には当団体理事長・古瀬が現地打合せ等で訪問しました。現地カウンターパートNGO ASFLORA(アマゾン森林友の協会)の協力を得て、地域にアグロフォレストリーを普及するための啓発を趣旨としたワーク ショップを開催し、ノッサセニューラ・ド・ボンヘメジオ集落から14名の住民が参加しました。午前中はアグロフォレストリーの意義を説明するワークショップ、午後からはAndre氏の土地に設置した展示圃場を見学し、圃場の一部で住民が実際に植付を体験しました。このワークショップには既にアグロフォレストリーを導入したRaimundo氏も参加してくれました。同氏はアグ ロフォレストリーを導入することで、アサイーだけに生計を頼らず、収穫がない時期でも他の収穫物を得られるようになった実績などを説明、養豚や養魚、木の実採集も導入している経験も織り交ぜて、本プロジェクトの意義を伝えてくれました。
同じヴァルゼアに住む住民の具体的な事例を示すことで、住民の本プロジェクトへの 関心は高まった様子で、引き続き地域にコツコツ足を運び、住民の理解を得る努力を積み上げ、具体的な 成果を見せて行くことが重要だと感じました。