ページ内を移動するためのリンクです。

活動報告

岩手県 西和賀町

2009年度活動報告

岩手県 西和賀町の2009年活動報告写真1
回を重ねるごとにチームワークも向上

今年はいつもの年より2週間早く実施したので、紅葉にはまだしばらく間がありました。里は今、稲刈りの真最中です。しかし、実りの秋が駆け足で過ぎると、もうまもなく雪が降ります。なにしろこの地方は季節はずれのドカ雪が、まだ落葉していない木々を襲って枝を折ったり、時には根元から倒すこともあり、雪対策は、早い分には遅いよりはいいのです。
ここ西和賀町においてザ・パックという企業支援を受けて、草地を森に変える取り組みをはじめて今年が9年目ですが、今年で一区切りつけることにしました。
理由は、苗木がたくましく生長して丈が積雪量を超え、真冬でも雪の上から枝が覗けるまで伸びたことです。もう倒れることはないと判断し、夏草に太陽を遮られることもないでしょう。今後は、生長に応じて間引いたり、また、一部は支柱をする必要もあるので、山守は引き続き西和賀森づくり隊と一部有志のボランティアとの少人数規模での活動へと移行していきます。

岩手県 西和賀町の2009年活動報告写真2
しっかりと支えて支柱を立てる

ザ・パックボランティア隊は、東京、仙台、青森から、途中合流しながら13時に集合しました。今年最後ということで、皆、意気盛んでいます。作業は例年恒例の積雪対策、背の低い苗木には雪に押しつぶされないように、3本の杭で囲み、紐で3箇所巻いて結わえました。はみ出す枝は杭の中側に入れる、あるいは杭に縛って折れないようにします。背丈以上のものには、2~3mほどの長さの丸い支柱を打ち込んで、3箇所ほど苗木と杭を直接縛ります。必要な苗木のすべてを杭で支える作業を終了したのは4時頃でした。
この地で植林を開始したのは2001年6月15日で、その時はブナとコナラとケヤキを合計600本植えました。最初の3年間は6月と10月の年2回、各回100本程度を植え、これまでの総植林数は1,262本を数えます。立ち枯れ補植も数えているので、今、植わっているのは1000本弱です。4年目からは植林は初参加の記念植樹のみとして、もっぱら積雪対策へと活動を切り替えました。これまでに17回開催して、述べ340名のボランティアに参加していただいたことになります。

岩手県 西和賀町の2009年活動報告写真3
参加者全員での記念撮影

樹木の様子については、ナラの木は生長著しいですが、ナラに比べるとブナの生長は遅くケヤキはその中間ぐらいです。この緯度と標高はブナにとっては少し温暖なのかも知れません。また、ここは表土を削った跡地なので、土壌に養分が少ないことも影響していると思われます。やがて、ナラやブナの樹が葉を落とし、どんぐりをついばむ鳥や獣が糞をするようになれば、ふかふかな腐葉土に覆われた森になることが期待されます。
参加者の皆さん、どうもありがとうございました